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  □ 地盤を知る!

 住宅は、軟弱地盤や埋め立て地の上に盛土(もりど)をして建てられるケースが増えてきています。このような地盤は、ぜい弱な地盤ですが、やむを得ず、そこに家を建てなければならないことがあります。これらの地盤上に家を建てる場合、問題になるのが住宅荷重による支持力不足や不同沈下です。特に軟弱地盤の厚さが厚いほど、圧密沈下量や不同沈下量(傾き)は大きく、沈下も長期に及んで継続します。

一方、地震発生時には、地下水位が高くゆるい砂地盤上において、液状化(えきじょうか:地盤が地震により揺さぶられ、液体のようにどろどろとなる現象)による家の不同沈下・倒壊などの現象も見られます。

その結果、家が傾く、壁面に亀裂が発生する、戸の開閉がスムーズでなくなる、給排水管の破損により水漏れや水の流れが悪くなるなどの色々な障害が発生します。

しかし、こうした地盤に対しては、地盤の状況を知り、十分な対策ができていれば、これらの障害は防ぐことが可能です。ほとんどの場合は基礎形式の変更や地盤補強で問題なく家を建てることができるわけです。

このような地盤とうまく付き合うポイントはつぎのとおりです。

【ポイント】
● まず、自分の土地は、どのような地盤か必ず自分で調べるか依頼先に確認する
● 確認できなければ地盤調査を依頼する

   □ 事前の地盤調査は必須!

 木造2階建ての住宅の場合、建築基準法や品確法(住宅の品質保証の促進等に関する法律:平成12年施行)では、事前の地盤調査が義務づけられているわけではありません。しかし、地盤が原因と思われる不同沈下等の建物障害が頻繁に発生しているようです。
「昔からいい地盤だから」とか「ベタ基礎を使うから調査はいらない」とか、依頼先の言いなりで納得するのは非常にリスクを伴います。

最終的には、自分で責任を持たなければならなくなるからです。
 住宅建設前に地盤調査を実施するのは今や必須です。地盤調査を提案しない依頼先はやめたほうが無難です。建売り住宅を購入する場合には、事前調査の実施の有無とその結果は見せてもらうべきです。

大手ハウスメーカーのほとんどは地盤調査した上で基礎形式を提案します。私の土地は軟弱地盤ではありませんでしたが、依頼したメーカーは計画を立てる前に事前調査を実施し、その結果から、通常の布基礎ではなく、深増し基礎形式(基礎の根入れ深さを深くする)を提案してきました。
 事前の地盤調査法としては、建築基準法のお墨付きである「スウェーデン式サウンディング試験(JIS規格)」が一般的であり、経費も安い(5万円程度)。ただし、軟弱地盤の層厚が厚い(例えば10m以上)の場合には、調査ボーリングを実施し、支持地盤を確認する必要があります。

【ポイント】
● 事前調査を提案しない業者は敬遠したほうが無難です。
● 事前調査結果(地盤調査報告書)は見せてもらい、説明を受けて下さい。

   ● 建売住宅は地盤調査を実施しているかどうかわかりません。「地盤調査をしています」と答えるかも知れません。信用するかどうかは別として、調査結果を見せてもらうか、無ければ、周辺の聞き込み、地形や周辺状況、基礎構造の図面などを確認して自分で判断するしかありません。
 このような場合、契約書に「将来家が傾いたときは無償で修理する」と明記にてもらうしかないでしょう。

  □ 基礎形式の選定

  事前調査結果により、基礎形式を決定します。一般的に基礎形式は、直接基礎(布基
礎、ベタ基礎など)と杭基礎(地盤改良杭、鋼管杭などの既製杭)があります。どのよう
な基礎形式を選定するかは、設計者の判断に委ねられますが、数社に相見積もりを依頼し
た場合、異なった基礎形式を提案してくることもあります。
 この場合、その基礎形式を選定した根拠(設計計算書など)を見せてもらい、安全性や
工事費を見て、自分自身の判断で基礎形式を選定することになるでしょうが、どの程度の
安全性を確保したいかによって、おおよそ基礎形式は決定するのではないかと思います。

ポイント】

 ● 基礎形式の選定は、安全性を優先する(施工費を削らない)。

 ● 最終的には自分自身で判断する。

   □ 対策工について

 軟弱地盤対策が必要な場合、その費用を削ることはできないでしょう。価格交渉は可能でしょうが・・・。住宅設備のようにあとで変更が利く場合とはわけが違い、基礎形式は家が建ったあとでは容易に変更できません(お金をかければ別ですが・・・)。地盤は家の土台です。つまり、「予算が無いから地盤対策はやらない」というのは、家が傾いても仕方がないということですから、それなら最初から地盤調査などする必要はありません。
 杭基礎などの基礎構造にする場合、住宅荷重や住宅規模、軟弱地盤の厚さにもよりますが、おおよそ100〜150万円程度の費用を見込んでおくと良いでしょう。